新卒で入社して一ヶ月経つと、かなりストレスが飽和しているころだと思う。

■はじめに
まずはじめに言いたいことは「お疲れ様、よく頑張っています」という気持ちです。

慣れない環境、慣れない気遣い、慣れない作業。
初めてのことだらけで、正しいと思ってやったことで叱られることもある。特に上京した一人暮らしの人にとっては新しい街すらストレスになる。

だって、どんなに周りが励ましてくれても、今目の前のことに向き合っているのは紛れもなく自分自身だから。
簡単には逃げられない。
研修や開拓業務、雑務業務ばかりで、何に向かって一日一日を過ごしているのかの未来が見えないこともあるだろう。
だから、ヘコんだり、泣きたくなったり、そういうこともあるけれど、あなたは十分頑張っているし安心してほしい。

だから、自分で「自分は頑張れてるんだ」と信じなさい。
そして、カラオケでも何でもいいから、自分なりに発散方法を持って頻繁にすることも大切です。

本当に、お疲れ様。あなたは頑張っています。



さて、



■君にはものすごい金がかかっている。
ここから少しお金の話。

新卒の採用には平均で200万円かかると言われている。
だから、内定を取り消した人は、その会社に200万円返してあげてください。

そして、

新卒から入った人材が会社に黒字貢献するまでに2,000万円かかると言われている。
知ってましたか?

初任給が例えば25万円だとしても、実際は社会保険だなんだであなたには45万円〜50万円が毎月かかっています。
毎月そのお金を稼いだことあります?

さらにボーナスがあったり、教育費用が乗って、会社旅行や使用品の経費が乗って。
それらのお金を”自力で生み出し”、さらに”今までかけてもらった金額を償却する”ことが出来る実力がつくのに3年=2,000万円がかかると言われている。

2,000万円という金額イメージできますか?

親が1人の子育てをするのに3,000万円かかると言われている分の2/3を3年間で君に注ぎ込まれる。
これが、まず3年は頑張れ、と新社会人のみなさんが言われている所以の一つでもあると思う。


■価値ある人材ですか
そして次に、価値の話。

「世の中の為になりたい」「価値あるものを生み出したい」といって仕事を選んだりやりたいことを探す人が多いと思う。良いと思います。

さて、ただしその”価値”とはなんなのか?本気で考えたことあります?

けっこう多くの人が”間違い”をしてます。
その”間違い”とは「社会的価値を生み出したい」という間違いだ。だけどね、社会的価値なんてのはちょっとやそっとで生み出せるからわざわざ語るまでも無いんだよ。
ボランティアやったらすぐですわ。

でも、あなたはお給料をもらう為にも働くわけだから、その時に考えるべき価値は「経済的価値」であり、あなたはそこから逃げることができない。

上述の話からあなたが3年間で最低生み出さなければならない価値は、最低2,000万円だ。
学生の頃アルバイトで時給1,200円で頑張って月に十万少々稼いでたのとはわけが違う。

(ちなみに前職の不動産会社では、営業マンは3年間の間でだいたい少ない人で2,000万円くらい。多い人で4,000万円〜5,000万円くらい売り上げ(=経済的価値)を出してた。さらに中堅になると年間でこのくらいを普通にただき出す。)

営業マンはまだ考え方が楽だ。売れば数字がわかるから。
でも、システムや事務やバックヤードの業務はどうだろうか。自分の仕事でどれだけの”金”という価値が生み出されているか自分で試算できる人がどれだけいるだろうか。

あなたにどれだけの(経済的)価値があるのか?
それは生み出した「金(=価値)」とセットで考えることが、社会人であると同時に一人の会社員として実は大事なことだし、そういう思考を持つ努力もしてみてほしい。


■なぜこの話をするのか
自分の価値と向き合った時に、考えや社会が広がり、余裕が生まれ、努力できる力になるから、この話をしました。

僕は、不動産会社を3年半勤めて卒業した。十分に会社に貢献をして辞めた自信はある。
だから、自分には価値があると思って今まで全くやったことのない「映像」という分野で僕は起業をした。


だけど、、、そうではなかった。
会社員を辞めた後、痛感した。



出来ることがない。ノウハウがない。お客さんに実績すら紹介できない。「出来ます」と言えない。
「自分はなんて無力なのだろうか。」という絶望感だった。


起業をして一年目は新卒一年目レベルの稼ぎさえ出来なかった。
「会社という武器がどれほど自分を守ってくれたものだったのか。」という実感。


教えてくれる人は誰もいない。今更映像学校に通う金も余裕もない。
「先輩や上司が時間を使って指導をしてくれる。有料の研修を受けさせてくれたことってなんてすごいんだ。」という感謝。


仕事が来ないと金がなくなる。仕事が入っても、納品してお金が入るまで2~3ヶ月かかった。苦しかった。
「黙ってても毎月お給料がもらえる会社ってなんてすごいんだ。」という圧倒的驚愕。


分かるだろうか?
自分の身一つで勝負しようとした時に、絶望的に自分に”価値がない”と社会から突きつけられる孤独感、虚無感。
それを痛感して、だから僕は頑張る以外の選択肢はなかった。
昼、夜、休み、そんなものを考える余裕これっぽっちもなかった。

まさに「価値を生み出せる人」に早くなりたいという焦りとともにあった。


動画屋としてまず最初にやったのは、会った人一人一人にアポの後動画でお礼のメッセージを送った。誰に言われるわけでもなくとにかくやった。
そして、行ったイベントなどで頼まれてもないのに勝手に動画を撮って、下手ながら編集をして提出した。そして直しのアドバイスをもらった。

やっと仕事として依頼を頂けたお客様からは、沢山、本当に沢山の修正や指摘を頂いて、一つ一つ直していった。2日後に提出の動画のために40時間以上編集し続けた日もざらにあった。


先輩がいないから、教えてくれる人がいないから、お客さんの評価や修正が唯一の教育であり研修だった。
手を抜いても大丈夫かも、と思った瞬間に聞こえてくる「お前みたいな価値がないやつが手を抜いたり楽したいの?」という心の声。

そう、

金が無ければ生きていけないし、やりたいことも出来ない。
だけどその金は誰かが稼ぐものじゃなくて自分が生み出さなければならないものだったんだ。


■自分を疑え。そして価値ある人材になってから何でも言え。
少し会社に慣れたころありがちなことがある。
会社の愚痴、自分が出来ないという自己否定と言い訳、上司の悪口、よぎる転職。

だけど、それらは自分が価値を生み出している存在だという実感を持ってから考えてみてほしい。
文句があっなら「自分がその会社の社長になって変えてやるんだ」という気概を持って組織の活性のために行動してみてほしい。


そういう人こそが、社会に必要とされる人だと思う。
憧れを創ったり憧れられる人材になれる人だと思う。


新卒一ヶ月目のみなさん。
君らは社会的価値は紛れもなく高いです。存在しているだけで価値が高いです。
だけど、経済的価値はまだないです。むしろ超マイナスです。

バカにしてるわけじゃなくて、マジで。

だからね、言われたことを一生懸命まずやること。
業務外の時間を使ってでも自分の能力をさっさとあげるように努力すること。
そうしたらさっさと昇格するし、誰かに喜ばれる人になれるし、会社や社会から経済的価値を生み出せる人としてとっても必要とされる。


■時間が戻らない、だから、、、
新卒で努力をめちゃめちゃした人と、そうでない人。
2〜3年後には追いつけない差が開く。仕事の力量としても努力が出来るキャパシティとしても。

残念だけど、その時にはもう遅い。
文句を言って、自分に甘えて努力しなかった人は、いつまでたっても自分の価値を見極められない、会社に守られただけの人で終わる。
それで良い?いやでしょ。


それを防ぐ為には自分に呪文かけといてください。

 強く目標を持ち、

 強く自分は出来るんだと自信を持ち、

 強く社会と向き合い、
 
 強く自分の価値と向きあう、

全員がそうなれるかというと簡単では無いけれど、そんな人材が増えるように、僕も頑張る。
応援するし、相談にものる、若羽は頑張ろうとする若者の味方であり師匠であり兄貴のような集団にどんどんしていく。


若者よ、羽ばたけ!


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鶴田 和
映像プロデューサー、企業ブランディングプロデューサー、マーケター
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